埼玉県の浦和にあるパーソナルジム BEYOND 浦和店の植杉と申します!
筆者が勤めるパーソナルジムでは、トレーニングや食事習慣の改善を通して皆様の悩み解消や目標達成に向けたアプローチを行っています。
本ブログはそんなパーソナルジムでの仕事をしていく中で、お客様からいただく疑問やお悩みについて解説していくことを目的に日々ダイエットや身体にまつわるあれこれを発信しています。
理想の姿の実現や健康増進を目指す方はぜひご覧ください!
今回は VLCD(ベリーローカロリーダイエット) に関するコラムです。
ダイエットのいろいろな手法の中の一つとしてメディアでも取り上げられていますが、果たしてダイエット方法としてどれくらい有効なのかの記述は少ないようです。
そこで本記事ではVLCDがダイエットとして成立するのかを解説していきます。
VLCDとは
VLCD(ベリーローカロリーダイエット)はその名の通り、「超少ない摂取カロリーで行うダイエット」を指します。
具体的には1日の摂取カロリーを基礎代謝未満(500kcal前後との記載もある)に抑えた栄養管理をベースとしたダイエット方法がそれにあたるとされています。
※VLCDにおける明確な摂取カロリーの基準値はありません。
このワードの知名度が上がってきたのはこの2~3年くらいで、今ではYouTubeや本など、多数のダイエットに関する情報源で紹介されています。
中にはコンテストに出場している人が実践しているようなコンテンツもあり、とても効果的なダイエット方法のように映る情報源も少なくありません。
①起源
そもそもVLCDは、通常の食事管理による減量が困難な重症肥満者に処方されるダイエット方法で、別名「半飢餓療法」とも呼ばれています。
内容としては、重症肥満者の体組成改善のために、1日の摂取カロリーを200kcal~600kcalに抑えて肥満を改善していくという食事療法が現在流行りのVLCDの起源と言われています。
医師の管理のもと、入院(あるいは外来)しながら、1日240kcalまたは420kcalのフォーミュラー食(生命を維持するうえで必要最低限の五大栄養素を含んだ食品)を水またはぬるま湯で溶かして1日3回、十分な水分とともに摂取するという極めて過酷な食事療法です。
健康面に最大限に配慮しながら上記の栄養管理を4週間ほど続けることで6~10kgの大幅な減量が期待できるといわれています。
②方法
ダイエットにおけるVLCDの明確な定義はありませんが、摂取カロリーを基礎代謝未満に抑えた栄養管理を行うようなダイエットはVLCDであると考えて良いでしょう。
1日の摂取カロリーを基礎代謝未満に設定しつつ、そのカロリー内で栄養バランスを整えていくようなメニューを組んでいけばそれはVLCDダイエットと呼んで差し支えありません。
例えば基礎代謝1,200kcalの人が摂取カロリーを800kcalにした場合はVLCDであるとして良いでしょう。
なお、その800kcalという超低カロリーの中で栄養バランスまで崩れていると健康を害するリスクが飛躍的に高まるので要注意です。
限られたカロリー内で最大限に栄養バランス(=PFCバランス)に配慮した食事メニューを考案していく必要があります。
③メリット
VLCDのメリットは、短期間で大幅な減量が実現する可能性があるという点です。
ダイエットの大前提として 消費カロリー>摂取カロリー という環境を作り続けるという鉄則があるため、その点だけを考えれば大幅に摂取カロリーを抑えるVLCDは極めて速いペースで減量が進む可能性があります。
ただし、そもそも本当にVLCDで減量が進むのか、体脂肪を減らしていけるのかなどなど、疑問の目を向けることは忘れてはなりません。
④デメリット
短期間で一気に痩せられる可能性があるVLCDですが、結論デメリットの方が大きいというのが本記事の主旨です。
確かに理論上は摂取カロリーを大きくするほどハイペースでダイエットが進みそうですが、人間の身体はそう簡単に体脂肪ばかりを手放してはくれません。
多くの場合はそもそも痩せなかったり、痩せたとしても筋肉や水分がほとんどであったり、心身に不調をきたして失敗に終わる可能性の方が格段に高いです。
VLCDによるデメリットはこの次の項で詳しく解説していきます。
◆VLCDはデメリットがメリットを上回ると考えましょう。
VLCDの危険性
前項の通り、VLCDは短期間での大幅ダイエットを成功させる可能性がありながらもデメリットの方が上回るケースが多いダイエット方法です。
ダイエットにおいてこの方法を採用するかを最終的に決めるのは本人ですが、ここでは考えられるリスクをきちんと把握した上で判断してほしいと思います。
①そもそも痩せない
VLCDのリスクの一つ目は「そもそも痩せない」ことです。
確かに理論上は摂取カロリーを減らす(または消費カロリーを増やす)ことでより速いペースでダイエットが進むのですが、人間の身体はそう簡単に体脂肪を減らしてはくれません。
極端なアンダーカロリー下では身体は餓死を危惧します。
そうなると代謝を下げて生存率を上げるという選択をするように我々の身体は働きかけます。
この機能をホメオスタシス(恒常性)と呼び、普段と極端に環境が異なる場合でも身体の状態を一定に保とうとします。
ホメオスタシスがはたらくとどれだけ摂取カロリーを落としても体脂肪は落とせず、ただただ栄養不足の状態が続いて心身に異常をきたしたり、筋肉量の減少を招くだけです。
ダイエットにおける代謝調整はカロリー収支のマイナス幅が大きいほど起こりやすいことがわかっているためVLCDはリスクが大きいと言えるでしょう。
②筋肉量の減少
ダイエットの目的は「体脂肪で体重を減らすこと」であって「筋肉で体重を減らすこと」ではないですよね?
痩せて綺麗な体を作るには筋肉量を維持したままダイエットを進めていくべきなのですが、VLCDのような大幅なアンダーカロリー下では体脂肪よりも筋肉を優先して減らそうとします。
理由は筋肉の方が維持のためにエネルギーが必要(=燃費が悪い組織)だからで、ボディビルなどのコンテストに出る競技者でも減量時にそれなりのカロリーを摂取する理由もここにあります。
「本質的に痩せることは体脂肪を減らすことである」ということを念頭に置いた場合はVLCDは危険度の高い方法であると言えるでしょう。
③精神状態の悪化
強いストレスや疲労が精神的健康を害するのは周知の事実ですが、これはVLCDでも十分に起こりうる現象です。
人間にとって「空腹」「我慢」は大きなストレスになります。
通常のダイエットでも十分にストレスフルですが、VLCDともなるとより一層その傾向は強くなります。
低カロリー、低栄養状態に起因する心身へのストレスは倦怠感やイライラ、不安感やフラつきなど…日常生活さえもまともに送れないほどに心身の状態を悪化させていきます。
ダイエットを経てより良い自分になる(=幸せになる)はずの過程でミスをして心身の健康状態を悪くしては元も子もありません。
VLCDはもし導入するにしても4週間以内の短期間にとどめてリスクを抑えましょう。
正しいダイエット方法
先述の通り、VLCDは短期間で大幅減量を狙える可能性を秘めていながらもリスクの方が大きいというのが筆者の見解です。
重度の肥満患者の場合は多少強引にでもアンダーカロリーを続けることで体脂肪の減少は見込めますが、重度肥満者でない限りはデメリットが大きいとご理解ください、
ということでここからは一般的なダイエットとして正しいスタンスについて解説します。
①カロリー管理
ダイエットのベースは 消費カロリー>摂取カロリー であることは紛れもない事実です。
ただ、VLCDの項にもある通り行きすぎたアンダーカロリーは失敗の素です。
ダイエットにおける摂取カロリーの目安は
維持カロリー(消費カロリー)- 200kcal~500kcal
です。
例えば消費カロリーが2,000kcalの人の場合の摂取カロリー目安は1,500kcal~1,800kcalというイメージです。
これよりも極端には少ない摂取カロリーではVLCDで列挙したようなデメリットが顔を出し始めるので要注意です。
まずは上記の設定カロリーで進捗を管理してみましょう。
②PFCバランスの設定
摂取カロリーを決めたら次はPFCバランスを設定します。
PFCは日本語では「三大栄養素」を指します。
三大栄養素は「P:たんぱく質」「F:脂質」「C:炭水化物」を指し、これらをどのような割合で摂取するかでダイエットやボディメイクの効率が変わります。
適切なPFCバランスには個人差があり、脂質の代謝が得意な人もいれば糖質の代謝が得意な人もいます。
そのためまずは一般的なPFCバランスからスタートしてみて必要に応じてバランスを変更してみましょう。
※一般的なバランスは「P:20%」「F:30%」「C:50%」です。
ダイエットのベースは↓の記事で詳しく解説しています。
③たまには息抜きも
ダイエットでは食べたいものが食べられなかったり、空腹感を我慢したりと何かとストレスが溜まります。
なるべくストレスを溜めないようにあれこれ工夫して攻略していくことも重要ですが、たまには好きなものを食べるなどして息抜きをするのもおすすめです。
ここでおすすめなのは「1食だけ好きなものを食べる」「カーボリフィード」の2つです。
どちらも爆食系のチートデイではないので体調不良や太るリスクを抑えつつもストレスを軽減できる素晴らしい手法ですのでぜひお試しください。
VLCDは使い所が難しい!まずは通常のダイエットを!
ここまでご覧いただいたあなたはもうご理解いただいているはずですが、改めてVLCDはリスクが非常に高いダイエット方法であると念押しいたします。
短期間で成果を出したいという気持ちは痛いほど分かりますが、やはり「本質的に痩せる」「健康的に痩せる」などなど、ダイエット本来の目的を達成するには無理のない食事管理が必須です。
基本的なカロリー管理と栄養バランスの設定をベースに筋トレやサプリメントなどでその効果を底上げしていくのがベストでしょう。
以上、VLCDの概要と危険性についてのコラムでした。
本記事があなたのダイエットが無事に成功するきっかけになれば幸いです。
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