【健康のための筋トレ】論文をもとに解説する健康と筋トレとの関係性|浦和のパーソナルジムのブログ - 浦和のパーソナルトレーニングジム|【公式】BEYOND浦和店

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【健康のための筋トレ】論文をもとに解説する健康と筋トレとの関係性|浦和のパーソナルジムのブログ

こんにちは。

BEYOND 浦和店の植杉です。

BEYOND 浦和店トレーナーの植杉と申します!
24時間ジムでの店舗責任者兼トレーナーとして活動したのちパーソナルトレーナーとしての
活動を始めました。

大学では筋トレと健康寿命との関係性について研究し、筋トレが人々の健康や人生の豊かさに繋がることを実感しました。

現在はパーソナルジムでダイエットやボディメイク、筋肉をつけたいなどのさまざまなご要望に沿った食事指導と運動指導を行なっています。

本記事が皆さんのより良い人生の助けになることを願っております!

経歴
・NPCJ men’s athlete model 優勝
・NPCJ men’s physique novice 優勝
・APF men’s physique 3位

突然ですが、皆さんは筋トレと健康には強い関係があるのはご存知でしょうか?

筋トレといえば「運動パフォーマンス向上」や「ダイエット」、「筋肉をつける」などのイメージが強いですが、実は「健康」との関係性も非常に高く、昨今話題の「健康寿命」を語る上で非常に重要です。

本記事では筋トレと健康との関係性を論文ベースで解説し、筆者の考察と結論から紐解いていきます。

また、筋トレを行う際のポイントについても触れていくので「これから筋トレを始める人」や「生涯を健康に過ごしたい人」はぜひ最後までご覧ください。

現代人の課題 〜健康寿命〜

健康において筋トレが重要であることはかなり知られてきている事実ですが、なぜ最近になって急速に筋トレと健康というワードが結び付けられたのでしょうか?

その背景には健康寿命という現代日本の大きな課題があります。

超高齢社会である現代日本の現状と健康寿命について理解することで、筋トレの重要性がより一層実感できるものになります。

1.現代日本は超高齢社会

現在日本は超高齢社会を迎えており、厚生労働省によると平成29年時点での男性、女性の平均寿命の値はそれぞれ81歳、87歳と過去最高の値を示しました。

また、65歳以上の高齢者人口平成29年時点で総人口の27.3%を占めており、この値は今後も上昇し続けるとされています。

高齢者が増加し、平均寿命が伸びていることは一見すると良い傾向に見えます。

しかし、実際は高齢者特有の心身の活力が低下した状態を表す「フレイル」、加齢により筋肉量の減少や筋力の低下を起こす「サルコペニア」という症状が蔓延し、それらが原因で要介護状態になることが問題となっているという側面があります。

つまり、寿命は伸びているが、加齢に伴う諸症状によって老後の一定期間を介護施設や病院で過ごす高齢者が多いのが日本の現状といえます。

2.健康寿命とは

健康寿命とは、「日常生活に制限のない期間」を指します。

言い換えると介護や周りの助けを必要とせず、自力で生活ができる期間です。

似た言葉に平均寿命がありますが、こちらは現在0歳の人がその後何年生きられるかという予測値を指すため健康寿命とは全くの別物になります。

本記事でいう「健康」はまさにこの健康寿命を指します。

3.健康な人生とは健康寿命と平均寿命の差を縮めること

健康寿命と平均寿命の違いから、あることが分かります。

それは

健康寿命と平均寿命の差=要介護(入院)生活の期間

ということです。

2016年時点の日本人男性の平均寿命は81歳、健康寿命は72歳でした。

つまり、寿命までの残り約9年間は自分の力では生きていけない状態で過ごしているということです(図1)。

図1.平成29年度の男女別の平均寿命と健康寿命(厚生労働省,2017)

この9年間は本人やその周りの負担が大きく、医療費をはじめとする経済的負担も深刻です。

下の図は平成28年度の国民一人当たりの年間医療費を示しています。

75歳以上の高齢者一人あたりにかかる年間平均医療費は75歳未満のおよそ4.3倍にもなります。

こうした背景から、現代日本では平均寿命と健康寿命との差を縮める(=健康寿命を延ばす)ことが重要視されています。

健康寿命を延ばすことが本人の幸せ、その周囲の人々や国の負担を減らすことにつながっていきます。

健康寿命と筋トレ

ここからは健康寿命と筋トレとの関係性について解説します。

1.筋肉とは

筋肉は動物の持つ組織の一つであり、収縮することにより力を発生させる運動器官です。

我々人間の運動は主に筋肉によってもたらされており、その運動の力(筋力)は収縮する筋肉の断面積(太さ)に比例することがわかっています。

文献

塚田直和,小島達也(1992):健康のためのトレーニング. 鹿友館

2.筋肉・筋力低下

次に加齢による筋肉と筋力の低下について見ていきます。

人間の筋肉量は通常20代をピークにその後は徐々に加齢とともに減少することが研究で分かっています。

筋肉量の減少速度は年齢とともに加速していき、50歳以降の筋肉量の減少速度は年間1%という速さで失われていくという報告も存在します。

また筋肉量は加齢のほかに、筋肉が使用されないことでも減少することが明らかになっています。

人間の身体機能は使わない場合は萎縮、退化します。

これを「Rouxの法則」といいます。

Rouxの法則は筋肉や筋力にも当てはまり、使われることの少ない筋肉は次第に萎縮していくことが明らかにされています。

筋力は筋肉の断面積に比例するため、筋肉が萎縮するとそれに伴い筋力も低下していくことになります。

筋肉を減少させることは自力での生活を困難なものにし、要介護状態になる危険があります。

また、筋肉の減少は運動不足を意味するため、生活習慣病などの様々なリスクを生み出す原因になると考えられています。

ここまで述べた通り人間の身体機能は使用されない部分は退化、委縮しますが、一方で適度に使用すると現状維持あるいは向上することが分かっています。

つまり、

筋肉や筋力は放っておくと低下するが、筋トレで適度に筋肉を使用することでそれらを防ぐことができる

ということです。

3.生活習慣病

健康寿命を延ばすには、先述の筋肉や筋力だけでなく「生活習慣病」も鍵を握ります。

近年の日本の死亡要因を見るとがん、脳卒中、心臓病で60%を占めています。

これらはすべて生活習慣病であり運動、食事、飲酒、喫煙などの生活習慣と深いかかわりがあることが分かっています。

生活習慣病は肥満、高血圧、がん、高脂血症、心筋梗塞などの疾患を指し、その原因の多くは喫煙、過食、運動不足といった生活習慣を長期にわたり継続した結果起こるものとされています。

人間全員が生涯を終えるその時まで健康に過ごせることはなく、生活習慣病が進行すると半身不随、痴呆、血液透析などのために長期の介護や高額の医療費が必要となるため、われわれは日ごろから健康を維持するために生活習慣を意識する必要があります。

上記から生活習慣病の予防には適切な運動を行うことで身体機能と身体組成を良好な状態に保つ必要があることが分かります。

3.健康寿命延伸の鍵は筋トレ

平成25年の国民生活基礎調査によると、転倒や骨折、関節疾患は介護認定を受ける原因の22.7%を占めています。

ちなみに上記の怪我や疾患は加齢と運動不足による筋肉の萎縮、筋力の低下などが大きな原因とされています。

よって加齢に伴う筋肉量の減少や筋力の低下を防いで自力で歩行する機能を維持し、健康寿命を伸ばしていくことが健康の鍵であると言えます。

そして、筋肉や筋力の低下を防ぐには筋トレが有効であるということがわかっています。

筋トレとは

ここまで述べたように、筋肉や筋力は加齢だけでなく、使用しないことでも低下していくため、健康寿命を延ばすには筋トレが有効となります。

それでは筋トレとはどのようなトレーニングで、どんな効果があるのでしょうか?

ここでは「筋トレ」について解説します。

1.筋トレとは

一般的に言われる「筋トレ」は本来は「レジスタンストレーニング」と言います。

レジスタンス(Resistance)は抵抗を意味し、レジスタンストレーニングとは、筋肉に負荷(抵抗)をかけた運動を指します。

この運動は自分の体重やチューブ、ダンベルなど様々な負荷のかけ方で行うことができるためその種類は多岐にわたります。

要するに、何らかの形で筋肉に負荷をかけた運動を筋トレと言います。

2.筋トレの効果

筋トレの効果は主に筋力の向上、筋肉量の増加、筋持久力の向上や脂肪燃焼といった筋肉の機能の向上や体脂肪率の改善です。

そのためスポーツにおけるパフォーマンスの向上や、体型の改善を目的に行われることが多いです。

しかし、身体機能の改善が期待できるレジスタンストレーニングは生活習慣病やフレイル、サルコペニアなどの予防、改善にも有効であることが研究で明らかになっています。

そのため現在は医療、介護の現場でも筋トレが活用されており、健康寿命延伸に貢献しています。

以下に筋トレによる効果を検証した3つの研究を紹介していきます。

2-1.若年層における筋トレの効果

ある研究で、トレーニング習慣のない女子大生を対象に筋トレを8週間にわたり行わせました。

その結果、研究開始時と終了時とで体重に変化はありませんでしたが体脂肪は有意に減少筋肉量は有意に増加し、新体力テストの結果においても研究終了時にはすべての種目で改善したと報告されています。

この結果から、継続的に筋トレを行うことは身体組成、運動能力を高める効果があるということができます。

文献

山崎文夫,山田寿男,森川幸子(2013):看護学生における8週間の継続的運動が体組成、体力及び精神的健康度に及ぼす影響. 産業医科大学雑誌pp.51-58

2-2.高齢者における筋トレの効果

2013年から2014年に、60歳以上の中高齢者に2年間にわたって筋トレを行わせる大規模な研究がありました。

この研究の結果、すべての対象者の筋肉量が維持されたと報告されています。

先述の通り、人間の筋肉は加齢と共に減少していき、その速度は50代以降加速していきます。

しかし、上記の研究の被験者は60歳以上であるにもかかわらず筋肉量が維持されました。

この結果から、筋トレは高齢者においても筋肉量や筋力の維持に十分な効果があることが判明しました。

文献

渡邉陵由,工藤祐太郎,佐藤健,中島みづき,井川正治(2015):週一回の運動教室が中高齢の身体組成、運動能力に与える影響

2-3.肥満者における筋トレの効果

筋トレは肥満者の身体組成改善にも効果があることが分かっています。

2000年に行われた研究で、肥満または肥満傾向にある女性に対して6ヶ月にわたって筋トレを1週間に2~3回行わせました。

その結果、体重と体脂肪量は有意に減少し、筋肉量は維持され、柔軟性及び筋力は改善したと報告されています。

文献


半田洋平(2000):運動による減量が肥満者の身体組成、身体機能に及ぼす影響. 愛知学院大学教養部紀要第47巻3号

上記3つのケースから、筋トレにはあらゆる年代の身体組成を維持、改善し筋力などの身体機能を向上させる効果があるということができます。

筋トレの実践

  

ここまでは筋トレの概要とその効果について述べてきました。

筋トレの重要性がわかったところで次は効果のある筋トレはどのように行うのかみていきましょう。

1.種目選択

一口に筋トレといっても、その種類は膨大な数がありますが、筋トレを始めるにあたっては、まずは種目選択が大切になります。

種目選択をする際に重要なのが、目的に合った種目を把握することです。

例えば、脚の筋肉や筋力を向上させたいのに腕立て伏せ(胸や腕を鍛える種目)を行っても目的は達成されません。

目標を達成するには自分の鍛えたい部位を鍛えられる種目を把握、選択する必要があります。

まずは筋トレをしてどのようになりたいかの目標を明確にして、それを達成できる種目を文献やインターネットで調べあげましょう。

なお、心配な方はパーソナルジムでトレーナーの指導を受けてしまうのが確実です。

適切な種目選択において、自身の体力レベルに合った種目を把握することも重要です。

例えば、脚のトレーニングとして代表的なものにスクワットという種目があります。

しかし、スクワットは身体の柔軟性や基礎体力が必要な種目のため、人によっては正しいフォームで行えない場合があります。

誤ったフォームになったり自身の体力では困難な負荷のかかる種目は効果が見込めない上に怪我のリスクが高くなります。

脚のトレーニング=スクワット のように短絡的にならず、自身の体力レベルに合った種目を選択しましょう。

2.負荷の掛け方

筋トレは主に「筋力の向上」、「筋肥大」、「筋持久力の向上」、「脂肪燃焼」といった目的で行われ、それぞれの目的に合った負荷(RM:最大反復回数)を選ぶ必要があるとされています(表1)。

表1を元にトレーニングの負荷を考えてみましょう。

例えば脚の筋力の向上を目的にスクワットを行う場合、最低1回、最高3回程度反復できるように負荷を設定することになります。

目的筋力向上筋肥大筋持久力
最大筋力(%)100~90%80~60%50~30%
反復回数(回)1~3回5~10回45~60回
表1.レジスタンストレーニングの効果および負荷

ただし、上の表にあることが全てではありません。

筋力向上を目的に筋トレをする人も、たまには筋持久力向きの負荷をかけることで筋肉に新しい刺激を与えられます。

3.頻度

筋トレにおいて頻度も大切な要素のひとつです。

筋トレとは、筋肉に刺激を与えて筋繊維に傷をつける行為ともいえます。

現在のトレーニング科学ではこの刺激と損傷が筋力や筋肉の成長につながるとされており、損傷が治る前にまたトレーニングによる刺激を与えることは成長の阻害や怪我の原因になると考えられています。

要するに、同じ部位への筋トレは毎日は行うべきではないということです。

脚のトレーニングをした翌日はオフにするか、別の部位をトレーニングすることで過剰な疲労を防ぎましょう。

そうした場合、同じ部位のトレーニングは多くても週に3回程度になります。

頑張り屋な方ほど毎日トレーニングに励もうとしてしまいますが、適切な休養も大切であることを忘れてはなりません。

4.漸進性

筋トレを行う上で忘れてはならないのが漸進性です。

筋トレで言う漸進性とは、トレーニング歴とともに扱う重量や回数などを増やすことです。

先述の通り、筋肉や筋力は筋トレによる刺激と筋損傷により向上します。

しかし、筋肉は何度も受けた負荷に対しては慣れていくようになっています。

つまり、いつも同じ重さ、同じ回数でトレーニングをしていくと身体はその刺激に適応して筋肉や筋力の向上が止まってしまうのです。

筋トレで継続的に成長していくには漸進性を意識していくことが重要です。

なお、筋肉や筋力の維持が目的の場合は無理に重量や回数を増やしていく必要はありません。

特に高齢の方や体力が乏しい方は無理に負荷を上げると怪我の原因になります。

まとめ

現代の日本は超高齢社会を迎えており、高齢者の人数や人口に占める割合は今後さらに増加すると見込まれています。

また、国民の寿命が伸びている反面、要介護や入院の期間が長くなっており、それが医療費の圧迫や介護、医療現場への負担につながっています。

こうした背景から、健康寿命の延伸は現代の日本において重要な課題とされています。

要介護認定や入院は筋力低下による活動能力の低下や転倒事故、生活習慣病などが原因となるケースが相次いでおり、こうした原因を取り除くには、筋肉と筋力の維持や生活習慣病の予防が必要であるということが分かっています。

自力で生活を営むことができるか否かを大きく左右する要素である筋力は、筋肉の断面積に比例すること、生活習慣病は体脂肪過多と運動不足に起因することがわかっています。

筋肉や筋力の維持、生活習慣病の予防には筋トレが有効であることが多くの研究によって明らかにされており、その効果は実施者の年齢や体型に関わらずもたらされることが証明されています。

よって、筋肉量や体脂肪量の改善に効果のある筋トレは要介護期間を短縮し健康寿命延伸に効果的な運動であるということができます。

健康寿命延伸を目的とする筋トレを行う際は、種目選択や負荷の掛け方、漸進性など、トレーニングにおいて重要な要素を押さえて筋トレを実施することが重要です。

きちんとポイントを押さえて筋トレを行えば誰もが恩恵を受けられるため、まずは正しい知識を身につけて効率的な筋トレを目指していきましょう。

今日の日本では高齢者の生活の質を保持する(=健康寿命を延ばす)ことが重要です。

健康寿命を延ばすためにはレジスタンストレーニングを行うことが必要であり、それを継続することで生活習慣病の予防及び身体組成を適切な状態に保つこと、そして精神的な健康を保つことが重要な課題であるということができます。

まだまだ先の長い人生ですが、最後まで幸せに過ごせるように今から筋トレをしていきましょう。

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パーソナルトレーナーのもとで効率的かつ安全に筋トレをおこなうことで身体組成の改善や身体機能の向上を目指していきましょう。

せっかくなら最高の結果を最短で出したいという方は是非お近くのパーソナルジムに行ってみましょう。

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